連立方程式 2022 7 31

書名 第三次世界大戦はもう始まっている
著者 エマニュエル・トッド  文春新書

 米ソ冷戦時代、
アメリカが主導する北大西洋条約機構軍(NATO)と
ソ連が主導するワルシャワ条約機構軍が、
欧州において対峙していた。
 ソ連が崩壊して
ワルシャワ条約機構軍も崩壊した後でも、
NATOは存続している。
 ソ連が崩壊した時に、
NATOは東欧へ拡大しないという密約があった。
 しかし、NATOは東欧へ拡大していき、
ついにはウクライナまで
NATOに加盟の動きが出るようになった。
 もしウクライナがNATOに加盟すると、
ロシアはアメリカ軍と国境を接することになる。
 これはロシアとしては、
とうてい容認できない事態と言える。
これがロシアによるウクライナ侵攻の原因と言われる。
 さて、このような見方は欧州人の視点だと思います。
私は日本人なので朝鮮半島を連想しました。
 朝鮮半島の韓国主導による統一を
中国はとうてい容認できないでしょう。
 韓国にはアメリカ軍の基地があり、
朝鮮半島が韓国によって統一されたら、
中国はアメリカ軍と国境を接することになります。
 もちろん、中国はロシアと違って、
経済が発展してアメリカに追いつこうとしていますので、
中国がアメリカ方面へ拡大する可能性があります。
 一方、ロシアは経済規模が韓国程度なので、
欧米がロシア方面へ拡大していくでしょう。
 こうしたベクトルの違いが、
今後の世界情勢にどう影響するのか、
連立方程式のように難しい。






























































































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